(創刊号)
皆さんこんにちは。
私は、2年前まで某大手証券会社に勤めていました。
勤続年数15年。
お取引いただいた方は、個人投資家だけでも数千人。
取引回数に至っては、数万、もう一つ0が付くかもしれません。
そんな経験に基づいてやっと解かった事を本音でお話いたします。
相場は良いようですね。
しかし、今だからこそ聞いておいていただきたい事があるのです。
何事にも、裏と表がある様に、マーケットにもからくりは沢山存在します。
なかなか個人投資家の方にはそこは見させてくれませんよね。
少し私の感じている事をお話させて下さい。
いよいよ日本国民も「投資」を真剣に考えなければならない時代に突入しました。
現状は、ネット証券の登場によりお遊び投資家が急増しています。
私が現役時代には、皆、その様な投資家を「竹槍部隊」と呼んでいました。(許して!)
ところで、意味わかりますか?
弁解ではありませんが、実は遊び感覚の方が投資には適している場合が多々あるのも否めないのですよ。
年金制度の崩壊、退職金制度の見直し(いずれ廃止)など本格的な雇用不安定時代で、
これは日本人がかつて経験した事が無い事で、大変な恐怖です。
日本人の預金比率は世界でも類をみないほど高いのはご存知でしょう。
言い換えれば、日本人ほど保守的な国民性も珍しい訳で、
同時にこれは投資には非常に不向きだとも言える性質だとつくづく感じました。
株式市場は、素人が聞きかじりの知識や、テクニックで対応できるほど甘くはなく、
不向きな思考が染み付いているのであれば尚更の様です。
それどころか、ビギナーズラックまがいに少し良い思いをさせられた後に、奈落の底へと突き落とされるはずです。気をつけましょう。
少なくとも、私は100パーセントに限りなく近い確率でそうなる事を何千、何万と目の当たりにしてきた事は、紛れも無い事実です。
「私は違う」なんて夢にも思わないで下さい。
現在、株式市場は昨年の5月から転換した上昇トレンドが継続しており、日経平均ベースでも4,000円(49%)近く上昇している訳ですが、
その間に株式投資をしている人は、例え小学生でも損をする方が難しいと思われます。
全体からすると、期間的には非常に短いとされる上昇相場において、今回のトレンドはまたと無い全員参加型の「儲けられる相場」でしょう。
どんな手法を使おうが、どんな情報を得ようが、放っておけばマーケットが利益を運んできてくれているに過ぎません。
極端な話し、鉛筆を転がして銘柄を選んでも儲かるかもしれませんよ。(笑)
もし、こんな稀な恵みの相場環境の中で「株は儲かる」などと考えているとしたら大変な錯覚に陥っていると断言できます。
随分悲観的なお話をしてきましたが、安心して下さい。
一般の個人投資家でも継続して資産形成に成功できる人は確かにいます。
では、その様な人は何が違うのでしょうか。
投資手法(テクニカル)でしょうか。
投資期間でしょうか。
銘柄選択でしょうか。
情報入手方法でしょうか。・・・・・
どれも大切な投資に必要な道具ではあると思います。
しかし、残念ながら経験上それらは決定的な違いにはならない様です。
それどころか、それらに目を奪われすぎると大怪我をさせられるケースの方が圧倒的に多いと思います。
武器であるはずの手榴弾が、手の中で暴発してしまう様なものです。
「投資を生涯通じての財産」にする事こそ、最も重要で価値のある事だと認識して下さい。
そのためには、なかなか知り得ないが知っておかねばならない事が山ほどあります。
私は、「今こそ生涯において真剣に投資を考えている方々」へエールを送りたい。
私の経験がいささかでも役に立つのではと、真剣に考えています。
その様な方に是非聞いていただきたいと思っております。
ありがとうございました。
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